相手先との交渉ほど難しいものは無い。なぜなら、最初からベストエフォートで譲歩できる内容を互いに提示できれば楽なのだが、 そうはいかず、結論に至るまでにさまざまな条件を考慮する必要があるからだ。また、複数のことを言うのにも、言う順番によっては相手に与える印象が違ったり、その結果交渉で得られる結果が大きく異なることがある。こればかりは「マニュアル」や「お勉強」ではどうにもならない、経験がものを言う分野だと思う。
そういった交渉に不可欠な豊富な経験の必要性や、当時は英語を話すことができる人口が少なかったという事実を踏まえ、過去には「商社」が間に入り、交渉を代行したり、リスクを肩代わりしたり、文化の違いを吸収してくれていたと思うのだが、最近はどうなのだろう?コスト至上主義による「中抜き」や英語人口が増加した今、商社の仕事は減っていく一方だと想像できる。その最たる例が、B2Bのeコマースによる部品の調達だ。
一時期、このB2Bのeコマースによる部品の安価な調達が流行したことがあった。しかし、本当のところはどうなのだろう。やはり、現場を見ないでスペックのみで調達というのは、リスクが大きいと思うし、自動車をはじめとする最近の製造業の品質を見ると、どうもうまくいっていないように思う。安易なeコマース利用によるコスト至上主義に、そろそろ「より戻し」が来るころだと思うのだが。
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