Wednesday, May 31, 2006

スペック主義からの脱却

今日は、海外の営業向けに新製品のプロトタイプを披露した。その際の製品説明のプレゼンテーションには:

  • 製品のスペック
  • 開発スケジュール
  • 目標価格
のみの表示で、

  • 製品企画/開発のきっかけとなった市場/ユーザからのニーズ、競合他社の分析といった背景
  • どのターゲット市場/ユーザに、どういうメッセージで売って欲しいか
といった内容が全く含まれていないことに気づいた。製品設計を担当していると、どうしてもスペック主義になってしまうきらいがあり、それがまだ抜けきれていないことに気づいた。まだまだ精進あるのみだ。

Sunday, May 28, 2006

タイムマネージメント

先日、友人との約束があったのだが、会社の業務の都合で行くことができなくなってしまった。そのときに友人が、「社会人なんだからタイムマネジメントくらいできないとねえ」 とえらそうに言った。各人の価値観が異なり、優先順位のつけ方が異なるということを無視して、こんなことを言うのは明らかに間違っている。自分の場合は、その友人との約束よりも、会社の仕事(というかその向こうにいる顧客)の優先度が高いということであり、それには「何週間も前から計画したのに直前になってキャンセルなんて、社会人としてタイムマネジメントができていない」といった言い分は関係ないのだ。あまりにも自己中心的というか、相手を理解しようという姿勢がないというか…こいつとの付き合い方を考え直す良いきっかけになった。昔はこんな奴じゃあなかったのに。

Friday, May 26, 2006

Wikiは時間のムダだ?

ITmediaに「Wikiは時間のムダだ」 という記事が載っていたので、読んでみた。冒頭に書いてあるサマリを引用すると以下。

  • Wikiがいかに素晴らしいかをやたらと聞かされるが、Wikiは一種のグループウエアに過ぎない--素晴らしいアイデアだが、ほとんどの人は使わない
非常にわかりにくい翻訳なので、このコラムを読解するのに苦労した。MediaWikiを認めつつも自分はNotesプログラマだったほどNotesが好きだとも書いていたり、最後にはコラボレーションのツールとしてLinuxの成功を引き合いにメーリングリストを勧めるなど、翻訳もそうだが内容自体が整理されていない感がある。

自分はPukiWikiを会社で使用しているが、個人メモのアーカイブ用途として非常に重宝している。理由は、使用するPC環境に依存せず、ブラウザで編集・閲覧・検索が可能という点だ。Blogを使わない理由は、Blogでは日付ごとに記入内容がシリアルに列挙されてしまい、トピックごとのサマリを作成するという自分の用途に向いていないからだ。

しかし、他の同僚にも勧めてみたものの、なかなか浸透せず、自分だけが使っているだけというのが実情だ。本当は同じプロジェクトに属する者すべてが利用し、進捗の確認や後の情報の再利用に使用できればと考えているのだが。だたし、これはWikiを使っているからではなく、そもそも自分の同僚はそういった情報整理の必要性を見出していないのだと思う。

つまり、WikiでもBlogでもNotesでもメーリングリストでも、それらはあくまでも「ツール」なのであって、コラボレーションの成功は「ユーザのやる気」が最重要だと思う。その前提のもと、ユーザの利用形態や前提知識にあわせてツールを選ぶというのがあるべきルートだと思う。よって、
上記サマリの「Wikiは素晴らしいアイデアだが、ほとんどの人は使わない」のくだりは飛躍しすぎで、その「ほとんどの人」は、WikiだろうがBlogだろうがNotesだろうがメーリングリストだろうが「使わない」のだと思う。

このコラムの問題点は、
「コラボレーションのツールとしてWikiは使えない」という論旨で書かれてしまっていることであり、あくまでも「Wikiを使う=コラボレーションの成功ではない」、というのが正しいと個人的に思う。

Thursday, May 25, 2006

通勤時間に読んでいる本

最近、妻の勧めでDan Brownの「Angels and Demons」を通勤時間に読んでいる。学生時代に素粒子物理を専攻していたので、CERNとかantimatterについて、抵抗無く理解できたのも相まって、非常に楽しんで読めている。

また、各章が短めなのも通勤の友にはもってこいだ。章が長くて途中で中断すると、気になってほかのことが手につかないこともあるし、何よりも章を終えて電車から下車できるという「きり」の良さが気にっている。これを読み終えたら、「The Da Vinci Code」も読んでみるか。

Saturday, May 20, 2006

MacBook-その後

MacBookの黒が欲しくてたまらない状態でWEBをいろいろ見てみると、ここにあるように、

  • 「なぜACアダプタやMini-DVI-Videoアダプタのようなアクセサリ類まで同色のオプションをそろえられなかったのかと、言いたくなるほどだ。」
あ、黒の場合はこういった制限があるのか。ちょっと黒を買うのをためらうようになってしまった。

Tuesday, May 16, 2006

MacBook発表

以前MacBookを待つかと書いたが、とうとう発表された。汚れて既に白くなくなっているiBookを散々見てきた自分としては、断然黒が好みなのだが。さて、今度実機を見てくるか。

Sunday, May 14, 2006

栄枯盛衰

ボーランドが正社員の約20%にあたる300人をリストラするようだ。

ZDNet Japanの記事

学生時代はTurbo Cでお世話になり、社会人になってからはJBuilderでお世話になったので、個人的には悲しいニュースだ。以前このエントリで書いた通り、結局ボーランドの開発環境やコンパイラといった技術は他社参入障壁にはならず、Microsoftが持つような絶対的なプロプラエタリや、Eclipseなどのフリーソフトウエアに飲み込まれてしまったということだろう。

Friday, May 12, 2006

とりあえずリンク

今日は、ネットを見ていて目に付いたサイトへのリンクを。

NAS自作キット
余ったHDDの再利用にはもってこいかも。こういったHDDケースはたくさんあるが、NASを使えるというのが便利そう。

GetUpEnglish
英語に関するTIPSを毎日掲載するBLOG。とても読みやすい内容や、「毎日日本時間の午前9時までに更新します」を継続しているプロ意識を感じることのできるBLOG。

Thursday, May 11, 2006

メモ: iPodバックアップ

最近、メインPCのOS再インストールあるいは買い替えを考えており、使用しているiPodのバックアップについて以下にメモ。

(1) PCから購入した曲も含め、全てをバックアップ・コピー
(2) 旧PC/OSで認証を解除
(3) 新PC/OSにバックアップファイルをコピー
(4) iTMSのアカウント情報を入力し、認証を行う

購入した曲は何台でもコピーすることは可能だが、5台まで認証することができるようだ。

ニュース報道のありかた

Boltonにレンタル移籍中の中田に関連して以下のようなニュースが5月9日にあった。

中田、1年で戦力外「プレミアでまたやりたい」 - ボルトン放出
(ZAKZAK)

英国時間の同日にはBoltonがJay-Jay Okochaとの契約を継続しないことを発表し、同時に中田獲得に乗り出した。朝日新聞でも以下のように扱われた。

ボルトン、完全移籍で中田英獲得の意向 (asahi.com)

まあ上のニュースはZAKZAKなので、ゴシップ記事が許されるとはいえ、事実を確認する前のこの断定報道はないだろう。こういった記事を担当している連中は、これでお金をもらっているというプロ意識があるのだろうか。

全体的に日本のニュースは「ワイドショー的」と言われるが、その通りだと思う。午後10時にテレビ朝日で放映されているニュース番組を帰国後初めて見たが、トップニュースが「頼みもしないデリバリーが数ヶ月間にもわたってほぼ毎日届けられるという嫌がらせがあり、原因が
近所同士の揉め事だった」というもの。「スクープ映像」として、その容疑者が路地で相手に向かって悪態をついている様子が面白おかしく放映されていた。仮にもプライムタイムのトップニュースがこんなニュースとは、低俗というか頭が悪いとしか言いようがない。これを機に、このニュース番組は一生見ないと決意した。

Wednesday, May 10, 2006

Macintosh購買欲

最近Macintoshを買うかどうかを迷っている。IntelベースのMacintoshになってスピードが向上し、またそのハードウエア・ソフトウエアのデザインが購買意欲をそそるのだ。昔のSONY製品にあったような、「所有する喜び」を感じる。その上、OS Xになり、Emacs等のUNIXアプリケーションが動作するというのが個人的にはもっとも大きな理由だ。

しかし、一部でアプリケーションの互換性(特にCPUに依存したシステム系のアプリケーション)に問題があるであるとか、価格が同程度のPCと比較して高価であるという理由で躊躇している。この記事にあるように、廉価なiBookのレンジの製品(MacBook?)が発売になってからもう一度考えようと思う。

Tuesday, May 09, 2006

とりあえずリンク

ぎっくり腰で寝ながらネットで発見したサイト。

GROKLAW

Sunday, May 07, 2006

標準化に関する考察

OpenOfficeで採用されているOpenDocument FormatがISO26300として承認された。現在、OpenOfficeやKOfficeなどで採用されており、今後は政府などの調達で必要条件として入る可能性がある。しかし、Microsoftは別の道としてOffice2007のフォーマットをOffice Open XML FormatsとしてECMAへ提出しようとしている

標準化に関しては、古くはVHS対βマックス、最近ではBlueRay対HD-DVDといった動画保存フォーマットをめぐる争いが有名だ。βマックスがVHSに結果として敗北したのは、SONY以外がVHSを採用し、さらにアダルトコンテンツを見方につけたからだと言われている。その真偽のほどはさておき、フォーマットの標準化については、
やはりコンテンツの有無が重要なのは言うまでもないだろう。

今回のオフィスファイルフォーマットを巡る争いにおいてコンテンツとは何かというと、「既存のファイル」だと思う。特に企業の場合は、これまで作成した無数の既存ファイルと互換性があるかどうかが鍵になる。そういった意味では、OpenDocument Formatの旗色が悪いように見えるが、質の高いコンバータ(および、コンバートしていることを意識させないUI)さえあれば、充分に対抗できると思う。ただし、先に述べたように、MicrosoftがECMAへフォーマットを提出しようとしていることから、Microsoftのフォーマット自体がプロプラエタリでは無くなり、誰もが使用可能になる可能性がある。そうなれば、OpenDocument Formatは尻すぼみになる可能性がある。しかし、標準として提出されたフォーマットに「独自のエクステンション」を実装することでプロプラエタリを確保する可能性もあるため、いずれにせよMicrosoftが近い将来にECMAへ提出するであろうフォーマットが骨抜きになるかどうかを見る必要がある。

Thursday, May 04, 2006

「みんな一緒」の休日

現在、ゴールデンウィーク真っ盛り。今日は東京に遊びに来ていた両親を鎌倉へ連れて行った。だが、ものすごい人手だった。行く場所すべてが人で一杯、食事をしようにもレストランは長蛇の列、江ノ電に至っては、長い列が50メートル程度続き、列車を何本か待たなければ乗車できないというありさまだった。おかげで今日は観光を楽しみに行ったのか、行列や人ごみを見に行ったのかが分からなかったくらいだ。

そもそも日本は、「社会民主主義」と呼ばれるように、賃金や教育をはじめ、一般的に格差が少なく、「平等」といった言葉や、もう少し平易な言い方をすると「みんな一緒」という状況を好む傾向がある。最近、「格差社会」などという言葉をマスコミがあおっているが、植民地支配や入植者受け入れに基づいた欧米諸国の格差に比べれば、かわいいものである。特に、私が住んでいた英国では、スポーツやエンターテイメントの世界を除き、「生まれた瞬間に貧富がほぼ決定される」という極端な格差社会だ。日本に関しては、休日の取得に至っても先に述べた「みんな一緒」であり、国民の休日を国民の大半が「みんな一緒」に過ごし、自分で計画したバカンスといった慣習は聞いたことがない。この事情が、今日の自分のような状況や、高速道路の何十キロにもなる渋滞、空港の混雑の原因になっていると思う。各自が日程を選択することができる休日取得のシステムができないかなあ、と思うのだが。

Tuesday, May 02, 2006

Snooker

英国にいた昨年までは、4月、5月というとSnookerの季節で、仕事から帰った後に自宅でBBCを観ていた。しかし今年は残念なことに、ネットで結果のみを確認する毎日であった(結果としてはGraeme Dottが優勝)。もう少しSnookerがメジャーになって、せめて有料衛星放送で観ることができて欲しい。

Origamiについてのメモ

時差ぼけで眠れなかったついでに、話題のOrigamiについて調べてみた。

  • ZDNetの記事
    TabletKioskというメーカが、プロトタイプが思ったよりうまくできず、出荷が遅れたとの記事。

  • TabletKiosk
    価格は、$899からスタートだそうだ。
あれ?日本では、PBJが同じ形で違う色のものを出しているのだが、出荷が遅れたとは?いずれにせよ、こういったデバイスが広くコンシューマに受け入れられるには、以下の克服が必須だろう。

  • バッテリ駆動時間
    PBJのデバイスは、なんとバッテリ駆動時間が2.5時間。これで「モバイル」とは呆れたもんだ。自分が考えるところの「モバイル」とは、携帯性の良さと長いバッテリ駆動時間の両立であって、単に小さいのは「モバイル」とは違うと思う。

  • 価格
    14"液晶付きの安いノートPCが$500で買える時代に、小さくてバッテリー駆動時間の短いデバイスに$899出すユーザはいないだろう。特にアメリカをはじめとした自動車で移動する国では、デバイスの小ささはそれほど大きな利点ではないのだ。電車通勤が一般的な日本の場合はというと、携帯電話の機能が拡充されているため、これを置き換えるものにはまずならないだろう。
Microsoftは、Origamiを「携帯電話以上ノートPC未満」と位置付けており、このスライドにあるとおり、医療機関やファクトリーオートメーションといったニッチな市場をターゲットとしているようだ。あとは、教育市場であるが、回答を選択するような単純なオペレーションならいざ知らす、字を書く場合、手のひらの側面を画面に接しながら書くという行為を行うため、タッチパネルを使用しているOrigamiは向いていないことがわかる。さもないと、いびつな姿勢で文字を書くことになってしまうからだ。やはりTablet PCで使用されているような電磁誘導方式の方が、こういった用途には向いていると思う。しかし、この記事によると、立命館小学校でOrigamiを使うことが決まっているようで、この記事には漢字演習のコンテンツが表示されている。「あーあ、やっちゃった」という感じだ。しかも、2.5時間のバッテリ駆動の製品を児童が学校・自宅の両方で使用するという無茶な企画。メーカの宣伝広告費でOrigamiが無償で寄付され、学校にとって無駄な出費がなかったと祈るばかりだ。

Monday, May 01, 2006

欧州観光の3大ガッカリ

アメリカ出張中に現地駐在の人と観光の話になったのだが、その際に「欧州観光の3大ガッカリ」について話をした。それらは:

  • アントワープの小便小僧
  • コペンハーゲンの人魚像
  • ローレライ
これらのうちで、上二つに行ったことがあるが、確かにコペンハーゲンの人魚像は「は?」という印象を持ったのは確かだ。小便小僧については、最初からあまり期待していなかったのと、近くに他の多くの見所があったので、それほどガッカリはしなかった。やはり、人魚像はコペンハーゲンのはずれにあり、行くまでに時間がかかるので、期待が膨らんでしまうのが「ガッカリ」の大きな原因だと思う。

時差ボケ

アメリカ出張から無事に帰国したのは良いのだが...眠れません。投稿時間を御参照。