Friday, May 26, 2006

Wikiは時間のムダだ?

ITmediaに「Wikiは時間のムダだ」 という記事が載っていたので、読んでみた。冒頭に書いてあるサマリを引用すると以下。

  • Wikiがいかに素晴らしいかをやたらと聞かされるが、Wikiは一種のグループウエアに過ぎない--素晴らしいアイデアだが、ほとんどの人は使わない
非常にわかりにくい翻訳なので、このコラムを読解するのに苦労した。MediaWikiを認めつつも自分はNotesプログラマだったほどNotesが好きだとも書いていたり、最後にはコラボレーションのツールとしてLinuxの成功を引き合いにメーリングリストを勧めるなど、翻訳もそうだが内容自体が整理されていない感がある。

自分はPukiWikiを会社で使用しているが、個人メモのアーカイブ用途として非常に重宝している。理由は、使用するPC環境に依存せず、ブラウザで編集・閲覧・検索が可能という点だ。Blogを使わない理由は、Blogでは日付ごとに記入内容がシリアルに列挙されてしまい、トピックごとのサマリを作成するという自分の用途に向いていないからだ。

しかし、他の同僚にも勧めてみたものの、なかなか浸透せず、自分だけが使っているだけというのが実情だ。本当は同じプロジェクトに属する者すべてが利用し、進捗の確認や後の情報の再利用に使用できればと考えているのだが。だたし、これはWikiを使っているからではなく、そもそも自分の同僚はそういった情報整理の必要性を見出していないのだと思う。

つまり、WikiでもBlogでもNotesでもメーリングリストでも、それらはあくまでも「ツール」なのであって、コラボレーションの成功は「ユーザのやる気」が最重要だと思う。その前提のもと、ユーザの利用形態や前提知識にあわせてツールを選ぶというのがあるべきルートだと思う。よって、
上記サマリの「Wikiは素晴らしいアイデアだが、ほとんどの人は使わない」のくだりは飛躍しすぎで、その「ほとんどの人」は、WikiだろうがBlogだろうがNotesだろうがメーリングリストだろうが「使わない」のだと思う。

このコラムの問題点は、
「コラボレーションのツールとしてWikiは使えない」という論旨で書かれてしまっていることであり、あくまでも「Wikiを使う=コラボレーションの成功ではない」、というのが正しいと個人的に思う。

No comments: